転職の際に提出する履歴書は手書きが有利?履歴書作成の注意点を紹介!

手書きの履歴書

転職をする際に避けて通れないのが「履歴書作成」です。経歴を含め、自分自身についてできる限りアピールしなければなりません。最近は、パソコンで履歴書を作成する人も増えてきました。

しかし、その一方で「手書きの方が評価が良くなる」というような噂もあります。

履歴書を手書きで作成するかべきか、パソコンで作成するべきか、作成の際の注意点を紹介します。

「手書き」「パソコン作成」、心象が良いのは?

「手書き」「パソコン作成」どちらの方が心象が良い?

「ペーパーレス」という言葉もあるように、現在ではパソコンでデータのやりとりをすることが当たり前の時代になってきました。手書きで書類を作成することも減ってきた、と感じている人も多いのではないでしょうか。

履歴書についても、以前は手書きが一般的でしたが、現在はパソコンで作成する人も決して少なくありません。気になるのは「企業側の評価」ですが、採用担当者は「手書きの履歴書」と「パソコン作成の履歴書」をどのように評価しているのでしょうか。

採用担当者の本音は?

「手書きの履歴書」「パソコン作成の履歴書」をどちらも実際に目にしている採用担当者ですが、実は、多くの採用担当者が「手書きの履歴書、パソコン作成の履歴書のどちらが良いか」という疑問に対して「どちらともいえない」と考えているようです。

「手書き」「パソコン作成」どちらで履歴書を作るべきか?

それでは結局、手書きで書く方が良いのかパソコンを使った方が良いのか悩んでしまいますよね。対策として、応募企業の傾向を見るという手があります。

昔ながらの企業には「手書き」で応募

絶対にこれが正解である、ということはありませんが、傾向を紹介します。インターネットではなく、昔ながらの紙媒体やハローワークで求人を出している企業の場合には、手書きの履歴書が好まれる可能性が高いと言っていいでしょう。理由としては、採用担当者を含め企業自体が履歴書を手書きで作成してきた人々が多いためです。歴史ある企業も同様です。

履歴書は手書きで書くもの、という意識を長いこと持っている企業ほど、手書きの履歴書が好まれる傾向にあります。

「手書き」のメリット

手書きの履歴書を重視する企業では直筆の文字から応募者の人柄を見ようとしていることも少なくありません。「文字に人柄があらわれる」と考えている採用担当者も多いのです。

このように、昔ながらの手法で求人を出している企業に応募する際には、手書きの履歴書で応募をした方が良いといえます。

IT企業や外資系企業の場合には「パソコン作成」も視野に入れよう

社風を見て見極めておきたいのが、IT企業や外資系の企業です。最先端の考えを持っている企業にとって、手書きの履歴書は効率が悪く、古い考えを持っているという印象を与えてしまいます。また、パソコンのスキルを見ている場合も多く、ツールを使えないのではないか、という印象を与えてしまう恐れもあります。

応募企業がどのような企業であるのか、事前にじっくりとリサーチしておくことが重要です。

「手書き」「パソコン作成」どちらでも特に問題のない企業も多い

最近では、ホームページから応募を受け付けしている企業も多いです。さらに、スマートフォンから簡単に応募できる企業も増えてきました。このような企業では、手書きの履歴書であってもパソコンで作成した履歴書であっても特に問題はない、と考えている採用担当者がほとんどのようです。迷った場合には、手書きで作成しておくのがベターでしょう。

実際に履歴書を書いてみよう

履歴書の「ルール」「目的」「役割」を理解しよう

それでは実際に履歴書を作成するにあたり、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

あなた自身を伝えよう

履歴書は、「ビジネスパーソンとしてのあなた自身を伝える」役割があります。「決められた項目に沿って内容を埋めればいい」と思っている人もいるのではないでしょうか。ただ淡々と項目を埋めただけでは、あなた自身の良さはなかなか伝わりません。

採用担当者は、応募者全員と面接をすることはできないために、履歴書で「どんなビジネスパーソンなのか」を見ているのです。履歴書の項目は「ビジネスパーソンとしての自分」を伝える内容になっています。丁寧に記入していきましょう。

履歴書作成にルールは存在する?

転職活動を何度も経験している人でなければ、なかなか書く機会がないのが履歴書です。そもそも、履歴書作成にルールはあるのでしょうか。結論から言うと、ルールは存在します。

しかし、必ず守らなければならないということではありません。ただし、多くの履歴書に目を通してきた採用担当者であれば、履歴書を見ればルールが守られているかどうかは一目瞭然です。少しでも好印象を与えるために、履歴書作成のルールを覚えておきましょう。

履歴書作成の最低限のルール

履歴書を作成するにあたって、以下のことは最低限覚えておきましょう。書類選考で弾かれてしまうということがぐっと少なくなるはずです。

  • 手書きの場合には鉛筆やシャーペンを使わずに、黒のペン、もしくはボールペンを使用する。
  • 書き損じた場合には、修正ペンや修正テープを使用せずに、新しい紙に書き直す。
  • 空欄を作らない。すべての項目にしっかりと記入する。
  • 誤字・脱字がない。
  • 一度使用した履歴書を使い回さない。
  • できる限り丁寧に書く。

特に難しいルールではないと思いますが、基本をおろそかにしてはいけません。しっかりと頭に入れて作成しましょう。

履歴書の項目ごとに注意すべきポイント

細かい点をきっちり守ることで評価アップ

採用担当者は多くの応募者の履歴書を見てきています。細かいポイントを守り、評価アップにつなげましょう。

氏名を記入する際の注意

苗字と名前の間は少し空けるのがポイントです。また、「ふりがな」と記載がある場合にはひらがなで、「フリガナ」と記載がある場合にはカタカナで記入しましょう。さらに、手書きの場合には文字が小さすぎるというようなことがないように、はっきりと書くことが大切です。

住所を記入する際の注意

つい通常のハガキに書く時のように都道府県名を略してしまいそうになりますが、都道府県名から記入しましょう。また、マンション名などの建物名も忘れずに記入しましょう。

ふりがなは、漢字のみに付与します。基本的に空欄を作らない履歴書でありますが、現住所とは別の連絡先住所の記載欄がある場合、現住所と違いがないのであれば空欄で大丈夫です。

年齢を記入する際の注意

履歴書送付時の年齢を記入しましょう。

メールアドレスを記入する際の注意

最近ではメールアドレスを記入できる履歴書がほとんどです。大文字と小文字、数字の0(ゼロ)とアルファベットの0(オー)など、間違いやすい文字については特に注意して記入しましょう。

学歴記入時の注意

西暦表記、もしくは元号表記で統一して記入していきます。また、こちらは忘れがちですが学歴の1行目には必ず「学歴」と記入します。高校から書き始める人も多いかもしれませんが、基本的には中学校から記入します。

なお、学校名は私立・国立・県立から「高等学校」と正式名称で書くようにしましょう。さらに、浪人をしていたことのある人は、その旨は記載しなくても大丈夫です。

職歴記入時の注意

学歴項目から1行空け、「職歴」と記入してから書きます。学歴と同じく、社名については省略せずに記入します。例えば、(株)(有)ではなく、株式会社、有限会社、と正式に書きましょう。また、正社員ではない雇用の場合(契約社員等)はその旨も記載します。退職理由については「一身上の都合により退職」と記入するのが一般的です。

ただし、リストラの場合などは「会社都合により退職」「会社業績不振による希望退職」等記入すると良いでしょう。さらに、短期間しか勤務していない企業であっても正確に記入しましょう。

その他にも、配属先や職務内容も具体的に記入し、昇進・異動があった場合にもその内容と昇進年月を記入します。最終行に「現在に至る」と記入し、下段右端に「以上」と書いて締めます。

趣味は具体的に記載しよう

読書、映画鑑賞、スポーツとざっくり書いてしまいがちな趣味欄ですが、どんなジャンルの本や映画が好きなのか、スポーツは見る方が好きなのか、プレーをするのか、等、人柄が見えるように記載すると良いでしょう。

用紙・種類は何を選ぶべき?

履歴書の特徴を掴んでおこう

履歴書を書こうと思った時に意外と困るのが用紙の選び方です。履歴書にも種類があります。結論からいえば、どの種類を選んでも問題ありませんが、それぞれに特徴がありますので自分のキャリアと照らし合わせて最適な用紙をチョイスしましょう。

転職用

転職の際には、この履歴書を選んでおけば間違いありません。ほとんどの企業で提出を求められる職務経歴書用紙もセットになっています。特に、転職回数が多く、JIS規格の履歴書では書ききれないという場合にはこの履歴書を選びましょう。

JIS規格

職歴欄や学歴欄が多く、自己PR欄の項目が少ない作りになっています。中でも、社会人経験の長い人向けの履歴書です。職務経歴書を提出する必要がなければ、転職用と併せて、こちらを利用しても良いでしょう。

一般用

自己PR欄の項目が多い履歴書になっています。社会人経験が浅く、初めての転職活動であればこちらを利用しても良いかもしれません。

パート・アルバイト用

転職活動の際に使用することはないと思いますが、パート・アルバイト用の履歴書もあります。希望の曜日が勤務時間帯を記載できる内容になっています。

重要なのは「丁寧さ」「ビジネスパーソンとしてアピールできているか」。

企業によっては「手書き」「パソコン作成」のどちらかがベターとなる場合もありますが、ほとんどの企業が「手書き」「パソコン作成」の優劣をつけていないのが現状です。大切なのは「どれだけ丁寧に記入されているか」「ビジネスパーソンとしてアピールできているか」です。

無料でダウンロードできる履歴書のテンプレートなどもありますから、事前に何度か練習をしてから本番を記入しても良いかもしれません。しっかりと自分をアピールできるように、万全の態勢で臨みましょう。