夢を追っていた10代、20代を終え、いざ就職してはみたものの、なんだか楽しいと思えない、けれどもなんとなく続けている、それはあまりにももったいない時間の使いかたでしょう。人生の舵取りは自分自身でするものです。
何が向いているか、何がしたいのか、仕事にだって楽しい時間を求めてよいはず。
しかしながら、自分が見えないままに不平不満ばかりでは成長も変化もできません。女性がいまを見直し、これからに向けて一歩踏み出すのであれば、まず意識を変えてみる必要があります。生涯労働時間を知れば、生きかたを変えたくなることでしょう。
目次
あなたの人生に向き合えるのは自分自身。自分のためにしっかり考えよう!
女性が就活で見落としがちなこと
人生に限りがあることは誰もが知っています。では、女性が人生の中で働ける時間についてはどうでしょうか。独身であれば、もちろんある程度の勤続年数が増えれば職場の居心地もよくなり、仕事も任されるようになるかもしれません。
しかし、もし結婚や出産をしたらどうでしょうか。社会で働くということは、時間を費やし労働の対価を得ることです。その費やせる時間に限りがあるとすれば、視点を変えて選ぶことが大切だと気づくでしょう。就職活動に臨む際に少し考えが変わるかもしれませんね。
就職は人生のひとつの分岐点
新卒や既卒から就職活動をするときに、退職まで見据えて仕事を探す人はまず少ないでしょう。しかし女性は長い人生において、男性以上にライフステージや体調に変化があるもの。結婚や、人によっては出産や育児、そして女性ホルモンの変化も大きく影響します。
更年期を迎えたときに男性よりも体調に強く変化が現れるのも女性特有です。だからこそ人生の先までみて、賢く仕事を選ぶことも実はとても大切です。
長く続けたいのであれば、ライフステージの変化に対応できる仕事なのか、もしも独身でも手当などは十分に足りるものが期待できるのか、退職となった場合に自分にとって意味のある職歴となり得るかなど、就職先と共にこの先を考えてみる必要があります。
就職・退職・転職は自分自身のために
いつか結婚するかもしれない、いつか本当はやりたかった仕事にやっぱり就きたくなるかもしれない、そんな風にぼんやりとイメージだけを持ちながら、とりあえず現状からスッキリしたいからと就職先を決めるのは賢明ではありません。
その「いつか」が人生に訪れるかどうか、その「いつか」に向かって時間を進めていくのは、自分自身です。自分の人生をなんとなく曖昧に考えていては、後悔することになるかもしれません。
日々の時間にも人生にも限りがある
人生は時間の集まり
1日の時間に24時間と限りがあるように、人生の時間にも限りがあります。毎日が積み重なって、そのひとすじにつながる時間の集まりが人生です。1日は意識できても、一生の時間まではなかなかイメージせずに、せわしなく日常を過ごす人のほうが多いでしょう。
旅などでもそうですが、旅の終点が近づくとふと、これまでの時間に目を向け終わりがくることを考えるものです。頭ではわかっている、人生には限りがあるということ。もっと意識を持てば、日々の過ごし方も変わってくるかもしれませんよね。
自分にフォーカスできる時期を大切に使う
若い頃は、1年365日が長いように感じられるものです。それは自分にフォーカスできる時期だからといえます。自分のことだけ、自分の気持ちにだけ、思い切り時間を費やせるとき。だからこそ、アートでも音楽でも、文学の分野でも、10代、20代には瑞々しい感性が生きた作品を作り出せる人が多くいるのでしょう。
ときには哲学的な感情に浸ってみたり、感受性豊かな表現で文才を開花させたり、とことん恋をしてみたり、いまを生きる、まさにその言葉通り。
今、行動できることに目を向ける
たくさん与えられているように感じる時間にも、限りがあります。アラサー、アラフォー辺りにさしかかると、人生の時間をひたすら前へ駆け抜けていくよりも、どう進んでいくか落ち着いて選択すべき場面が増えます。人によってはライフステージが変わり、自分だけではなく家族のことに忙しく時間を使うようにもなります。
自分のことだけにフォーカスできる時期にしっかり人生を考えないことは、あまりにもったいないでしょう。
働く時間の割合は人生のどのくらいといわれているか
仕事する時間を人生の枠で大まかに考えてみる
いろいろなことに日々を費やしながら忙しく人生が進んでいきます。どう生きてきたか振り返るのはもっと先のこと。けれども、視点を変えるきっかけがあれば、意識が変わり行動も変化するでしょう。まずは人生を大まかに割合でみてみます。
仕事に費やす時間は人生の何分のいくつ
日本では、学生を終えてからは新卒・既卒どちらにしても、いずれは就職をする人がほとんどです。就職活動を頑張り、就職がかなってからは、今度は通勤を頑張り毎日仕事にいき、1日を終えて疲れて帰宅する、疲れが溜まって気力が落ちると、ふと仕事ってなんだろう、立ち止まって悩む人も多いようです。
けれどもその仕事に費やす時間、人生の何分のいくつを占めているかまで考える人は、少ないのではないでしょうか。実は3分の1といわれています。人生の3分の1だなんて多いと感じる人もいるかもしれません。3分割で考えると、人生が短く感じられることでしょう。
アンケートからみる働く世代の気持ち
あるアンケートでは女性200人の働く世代の人たちに仕事の目的を問いました。1番多かった答えが収入を得るためで、80%だったといいます。残りの20%は自分の成長のため、他者から認めてもらうため、人とのつながりのため、と答えが分かれました。200人中、5人に1人はお金以外に重きを置いているようです。
ただ、やはり生活していくためにはお金が必要です。収入のため、という答えも当然のことでしょう。
しかし人生の最後が近くなり、いったい何のために働いてきたのかと考えたとします。ただ収入を得るためで我慢ばかりだったとしたら、あまりに淋しくはないでしょうか。収入を得る目的でもやりがいがあれば、話は違うでしょう。
生涯労働時間からみると、人生感が変わるかも!
生涯労働時間を知ろう
生涯労働時間という言葉、聞いたことがありますか。これは一生涯で人が働くことに費やす時間を計算によって割り出したものです。人生のほとんどを働いている、もしくは働く時間はそれほど多くない、どのように感じるかは人それぞれではありますが、具体的な数字を見れば、イメージが変わることでしょう。
生涯労働時間は実際にはどのくらい
生涯労働時間つまり人生で働いている時間は、98,000時間といわれています。日本人女性の平均寿命80歳を目安とし、働くことができる期間を20歳から60歳までで考えてみます。労働時間は10時間とします。これは平均勤務時間8時間に加えて通勤時間として2時間を足したものです。
休日日数の目安は休日、休暇、祝祭日を足したもので考え、年間120日とします。休日日数を365日から引くと年間の労働日数は245日です。
20歳から40年間働くとすれば、245日×40=9,800日となります。さきほどの目安とした1日の労働時間10時間をかけて、98,000時間と計算できます。これが人生での生涯労働時間なのです。
仕事に費やす時間は具体的に人生のどのくらい?
実は私たちが仕事に費やしている日数は、人生の34%です。
日本人女性の平均寿命80歳を目安に、働くことができる期間を20歳から60歳とみた場合で計算します。
働ける期間40年間の内、休日などを除いた働く時間を日数にすると、9,800日。
そして、平気的な寿命80年を日数にすると80年×365=29,200日となります。
9,800日÷29,200日×100=33.56%なので、約34%とわかります。
そして、一生は時間に置き換えると、29,200日×24=700,800時間です。
この膨大な時間に対して、労働時間をみると98,000時間÷700,800時間×100=13.98%となり、約14%と計算できます。
人生の中で働ける期間が20年、そして実は人生全体の時間で見れば、そのほんの14%の時間だけ仕事に費やしているのです。仕事を楽しいと思えないとすれば、ほんの14%でさえ思うようにできていないことになります。与えられた人生の時間の内、たった14%くらい本気で仕事をして、その限られた時間を充実したものにできる気がしてきませんか。
なにより、仕事以外のことに実は結構つかえる時間があると気づけたのではないでしょうか。人生を仕事に縛られている、仕事が楽しいと思えない、と考えるのではなく、仕事以外にも充実できる、そして仕事も限られた時間なのだからしっかり選んだものに時間を費やしたいと思うことでしょう。
女性も活躍できる社会で二の足を踏むのはもったいない
たくさんの女性が力を発揮している社会
女性がぐんぐんと社会進出をするようになって、もうかなりの歳月が経ちました。経営者として、フリーランスとして、会社の重役として、プロジェクトチームの責任者としてなど、男性と肩を並べさまざまな場所で活躍している女性が世の中にはたくさんいます。
また、昔から女性が多い職業や職場、医療や介護、事務職や秘書、接客業などでもますます女性が力を発揮して現場を支えています。女性だからこその細やかな配慮や気働きが役立つ仕事、物腰の柔らかな対応が必要とされる仕事もたくさんあります。
自分に合う仕事を探す
華やかに、強く、男性と肩を並べ仕事をこなすキャリアウーマンもステキですが、仕事の向き不向きはそれぞれあります。自分にあった場所で、心地よく仕事ができることがなにより大切です。充実感が得られるか、やりがいを感じながら自分が成長できるような時間の使いかたができるか、その点をじっくり考えてみてもよいでしょう。
誰かのための人生ではありません。見栄えや人からの評価に固執せず、仕事のランクづけをやめ、自分のやりたいこと、自分に合う仕事を見極めましょう。同僚と気持ちの良い関わりあいを持つことができ、丁寧に正確な仕事をする、仕事に対して日々心が豊かになるような向き合いかたができれば幸せではないでしょうか。
アピールできるものをみつける
自分のために働く、そう意識を変えて就職活動に臨むうえで、就きたい仕事につくためには選んでもらわなくては始まりません。まずはアピールできるものを探しましょう。
就職希望の会社にどう合うのか、何が生かせるのか、伝わるように伝える術を考えます。会社の一員として迎え入れたいと思ってもらうために、準備が重要です。資格は誰にでも公平に伝わるよい方法のひとつでしょう。
また、就職活動においては、豊富な斡旋経験から有効なサポートや客観的にみたアドバイスを受けられる転職エージェントに相談してみることもひとつです。
いまが1番!を続けられれば最高
人生を振り返る日がきたときに、生活のためだけに働いてきたと思うことは避けたくはありませんか。収入は大事です。しかし、収入プラスαの日々の充足感を追求してみてはいかがでしょうか。それは仕事の大きさによる違いではありません。
楽しいと感じる時間はきっと自分でみつけることができます。仕事はストレスを抱えるものという考えは脇に置き、仕事を楽しむ自分を自己プロデュースすればよいでしょう。そのために、仕事選びは慎重に、転職サイトやエージェントなど活用できるものは大いに活用して、自分のための毎日をつかみとる努力が大切です。
いまが1番楽しいという毎日を女性だって諦めたくはないですよね。