仕事が忙しくて辞めたいと想ったことがある人、結構いるのではないでしょうか。残業が多かったり、休日出勤しなければならなかったり、体が休まらない場合、その反動から「暇な仕事がしたい!」と転職を考える人もいるでしょう。
でも暇な仕事とはどんな仕事なのか、そもそも暇な仕事なんてあるのか知らない人も多いですよね。ここでは暇な仕事の内容や、メリット、デメリットなどについて紹介します。
目次
「忙しい」は辞める理由になる?
仕事が忙しすぎて休む暇がない、体を壊しそう、という場合、もちろん辞める理由になります。ただし、忙しい職場というのは、人手不足だったり仕事が多いから忙しい、ということがあります。そうした場合、ただ単に「忙しいから辞めたい」と言っても引き留められたり、聞き入れてくれないことが考えられます。
新しく人を入れて教え込むよりも、分かっている人間がやった方が仕事効率が良いのは当然ですよね。
本当に辞めたいけれど、職場の状況を考えて引き留められそうだと感じたら、他の理由を持っておくのが得策です。もちろん実際に体調を崩したり病気になってしまった場合は、病院の診断書を持っていくのが一番です。そうでない場合は「会社の力ではどうにもならない理由」を伝えるのがベストです。
親の介護が必要になった、遠方へ引っ越すことになった、などは会社に波風が立ちにくいです。ただしあまり大きい嘘はつかないようにしましょうね。
暇な仕事にはどんな職種があるか
暇な仕事といっても、人それぞれ感じ方は違いますし、何を重視するかによっても異なります。精神的負担が少ないのか、身体的負担が少ないのか、定時に上がれる、もしくは拘束時間が短い、などがあります。暇な仕事というのは仕事がないということではなく、自分にとって楽な仕事です。
得意なことや好きなことを仕事にしているのであれば、「忙しい」「辞めたい」など感じることもないはずです。
一般的に暇な仕事、楽な仕事と言われているものはいくつかありますが、いくつか挙げてみます。
本が好きなら図書館スタッフ
図書館スタッフは公共の図書館や大学図書館での仕事がメインです。主に貸し出しや返却などのカウンター業務、配架、整理整頓、巡回などの仕事をします。また、初めて利用する人への案内や、利用者からの質問に対応することも仕事です。図書館職員は資格がないとできないと思っている人も多いですが、実は資格がなくても働ける場合もあります。
もちろん司書資格や図書館での勤務経験があれば有利になるでしょう。
図書館によってはカウンター業務がメインなところや、整理がメインなところなど差があります。カウンター業務は対面式の対応になるので、人と接することが苦ではない人向けです。逆に整理や配架がメインのところは肉体労働が多くなります。
応募する場合にはどんな仕事内容なのかしっかり確認し、図書館の規模も見ておくと良いですね。とはいえ、完全室内ですし、静かな環境なので落ち着いて仕事ができますよ。
映画がタダで観られることも?映画館スタッフ
映画館スタッフは館内の案内や上映前後の清掃、入れ替えがメインの仕事となります。他にもパンフレットや飲食物の販売、チケットもぎりなども兼任する場合があります。上映前は慌ただしいこともありますが、いざ上映が始まると2時間程は暇になります。
場所によってはタダで映画を観られる場合もあるのでちょっとお得な仕事です。アルバイトも多いですが、正社員や契約社員での募集もあるので気になる人は探してみると良いでしょう。
環境が整っていることが多い美術館スタッフ
美術館スタッフは絵画や作品に触れたり、撮影禁止のところで写真を撮っていないかなど監視するのが主な仕事です。美術館や博物館に行ったことがある人は時折スーツを着た人が立っているのを見たこともあるのではないでしょうか。
監視員は立っていることも多いですが、人が少なければ座っていることもできます。展示開始直後や展示期間の終了間際になると人が増えることもありますが、それほど観覧客がいない場合は暇です。
他にも受付やチケットもぎり、ミュージアムショップのスタッフなどを兼任する場合もあります。現在は翻訳機や解説のための機器を貸し出しているところが多いので、英語はそれほど必要ではないですが、海外からのお客さんも多いので英語が話せると利点になります。
大体が契約社員やアルバイトで正社員の仕事ではないですが、静かな環境で働きたかったり、芸術に興味がある人にはオススメの仕事です。
暇な仕事のメリット、デメリット
暇な仕事があるのは分かったけれど、気になるのが暇な仕事のメリットやデメリットですよね。もう辞めたい、と勢いで辞めてしまわないように、以下の事をしっかり考えて決断してくださいね。
暇な仕事をするメリット
転職の場合、おそらく前職で忙しかったり、辛い思いをしたから暇な仕事をしたい、と考える人も多いと思います。暇な仕事にはいくつかの利点があるので紹介します。
ぼーっとしててもお金が貰える
ちょっと誇張してますが、ある程度何もしないでいられる時間があることです。特に監視員や受付などでは人がいなければ多少の時間ボーッとしていても大丈夫でしょう。忙しい仕事では常に時間や仕事に追われて頭も体もフル回転ですよね。
しかもこのボーッとしている、じっとしている時間でさえもお給料は発生しています。何もしたくないとき、何も考えたくないとときはちょっとオイシイですね。
自分の時間が増える
暇な仕事というのは残業がほぼないです。接客業に関係するような場合はお客さん次第ですが、ほとんどは定時で上がれます。おそらく忙しい仕事では残業は当たり前、朝早かったり休日出勤があったりとプライベートな時間を削って働いていた人も多いでしょう。
暇な仕事ではそういったことがないので、仕事以外は自分の時間に充てることができるのです。
ですので、今まで出来なかった趣味や習い事に時間を充てたり、家族との時間を増やすことができます。好きなことに時間を充てられるのでストレスを溜めることなく過ごせます。
職場の人とのコミュニケーションが増える
人間関係は実は仕事において重要視されることのひとつです。一部を除いて、暇な仕事も一日7~9時間は拘束時間があると思います。忙しい仕事となると、家族よりも職場の人と過ごす時間の方が長い、なんてこともあります。長時間一緒に過ごすからこそ、良好な関係を築く必要があります。
忙しい仕事、特に外回りの多い営業職はなかなか職場の人と話す機会が持てないこともあります。人によると思いますが、会社内で同期か先輩くらいしか知らない、何てこともあるでしょう。
一方、暇な仕事では仕事内容が楽なので同僚や職場の人と話す機会がたくさんあります。そのため、忙しい仕事よりもコミュニケーションをとることができ、人柄についてよく知ることができます。思わぬ共通点などがあったり、新しい発見もあるかもしれませんね。
暇な仕事のデメリットとは
暇なのにお金がもらえてラッキー、と思う人もいるかもしれませんが、メリットだけではなくもちろんデメリットもあります。
収入が減る
一番のデメリットは収入が減ることです。もちろん仕事によっては上がることもありますが、おそらく少ないでしょう。残業も手当てもなく、特別なスキルも必要ない仕事というのは、いわば誰でもできる仕事です。
そういった仕事に高いお給料は不釣り合いでしょう。収入が減ることはデメリットですが、お金の使い方や管理をしっかりする機会にもなりそうですね。
周囲の友人と時間が合わないことがある
残業もほぼなく、休みもきっちりとれるのが暇な仕事のメリットですが、逆にこの事がきっかけで友人と疎遠になってしまう可能性があります。
多くの一般企業では定時はあるものの、なかなか帰りにくい雰囲気になっていることがあります。入社間もない新人の場合は尚更ですよね。先輩や上司と一緒に残業する人も多いです。仮に自分が暇な仕事についていて、友人が一般企業勤めの場合、こうしたことから時間が合わず仕事後に会う、というのがなくなってしまうかもしれないのです。
また職種によりますが、休日出勤がある企業もあるので、自分は仕事後も休日も暇なのに会える友人がいない、なんてことになりかねません。
そのうち飽きてモチベーションが下がる
営業や企画職などは外回りやプレゼンなど大変で忙しいけれど、認められたときやプランが採用になったとき、大きな充実感や達成感などを得ることができます。また、接客業やサービス業なども毎日異なるお客さんと接することで仕事の刺激となります。こうした仕事は毎日変化があり、飽きたりモチベーションが下がることは少ないです。
一方、暇な仕事というのはある程度ルーティンワークなので、毎日同じことの繰り返しです。初めのうちは暇で体も楽なので、良かった、と思うことが多いですが、何ヵ月、何年も続けていると、次第に新鮮味がなくなり飽きてきてしまいます。
暇でメリットがたくさんありそうだと思われる仕事にも、こうしたデメリットがあるからこそ辞める人もいて、頻繁に募集がかかっているのです。
暇な仕事に転職するのに必要なこと
暇な仕事に転職したい、と思ったらまず自分は何に不満やストレスを抱えていたのか考えましょう。仕事自体がストレスになっていた場合、同じような仕事内容のところに転職しても意味がありません。
また、先ほども述べたようにおそらく暇な仕事に転職すると収入は減ります。今まで残業が多かった場合は尚更です。少しでも収入を上げたいなら、持っていると優遇される資格がないか探してみましょう。応募欄のところに書いてあるはずなので、とれる資格は取得しておくと収入アップが見込めます。
転職後に後悔しないよう、仕事内容や条件をしっかり見極めよう
忙しいときは暇な仕事って羨ましいな、と感じることは多いです。無い物ねだり、という言葉があるように、自分にはないプライベートな時間やストレスのない生活が欲しい、と思って転職しようとする人も多いでしょう。
でも、仕事は生きていくお金を稼ぐために必要なものです。この先ずっとその仕事を続けられるか考えましょう。もちろん暇な仕事にはメリットはたくさんありますが、その一方でデメリットがあるのも忘れてはいけません。条件や仕事内容をよく見て、今の仕事を捨ててでもやりたいことか、また続けられるかどうか考えて転職するようにしましょう。