今の会社からの転職を考えた際に転職サイトに登録する人も多いのではないでしょうか。ところが何も考えずに転職サイトに登録をしてみると案外使えないなと感じる事が多いものです。実は転職サイトには色々な種類があるので、自分に合った転職サイトを見極めてから登録する必要があります。
ここでは自分に合った転職サイトを選ぶためのポイントについて解説します。
目次
転職サイトを利用する前の下準備
転職サイトを利用していて役に立たないと感じたり、なかなか自分が希望する求人が見つからないのには確かに転職サイト側にも原因があるかもしれませんが、自分自身の転職に対しての心構えが十分できていないために希望する企業がなかなか見つからないケースもあります。転職活動をするにあたって、転職サイトを利用する前にきっちりとした準備をしておきましょう。
転職したい理由を全て書き出す
転職活動を成功させ、自分が希望するような企業に転職するためには、自分はどうして転職をしたいのかその理由を明確にする必要があります。転職するための目的が漠然としているとその企業が本当に自分にとって不満を解消してくれるような会社かどうかが判断できません。
これではいくら転職サイトを変えても自分にとって良い企業が見つかるわけがありません。どんな細かい理由でもいいので全てノートに書きだしましょう。
初めのうちは会社に対する愚痴のような文章でも構わない
はじめのうちはどう見ても会社の愚痴と捉えられるような文章で構いません。例えば「毎日残業続きで疲労が取れないから、次の職場は残業が少なく自分の時間を確保できるような会社がいい」というようなリアリティあふれる文章でいいのです。職場への不満を全て書き出し、文章にすることで自分の気持ちを整理することができます。
会社に残るという選択肢も
会社への不満をメモ書きすると、中には今の職場で解決できそうな問題も出てくるのではないでしょうか。会社への不満を書き出していくことによって逆に今勤めている会社の良い点も再発見する場合もあります。転職活動は大変ですし、新しい会社では今まで培ってきた経験が全て白紙になります。今の会社に勤め続ける決心が出来たのなら、それはそれでとても良いことです。
転職する理由を明確にすれば採用試験で役立つ
転職をする際には採用試験を必ず受けることとなります。採用試験では面接が実施されますが、転職時の面接では必ずと言っていいほど転職を決意した理由を聞かれます。下準備で転職をする理由を明確にしておけば面接のときにも臆することなく具体的な回答が出来るでしょう。
転職サイトの種類を理解しておく
ひと口に転職サイトといってもすべてが同じようなシステムではありません。実は転職サイトはいくつかの種類に分類することができます。転職サイトの種類について理解しておくのも自分に合った転職サイトを選ぶための重要なポイントです。
総合型
一般的に転職サイトと言われているシステムで運営されているのが総合型の転職サイトです。リクナビNEXTやマイナビ転職など、テレビのコマーシャルでよく見かけるような名称の転職サイトはほとんどがこの総合型に分類されます。
総合型のメリット
総合型の転職サイトのメリットはなんといっても求人数の多さです。また全国の求人がサイト内に集まっているというのも大きな特徴で、どの地方に住んでいる人にも利用価値がある転職サイトと言えます。総合型の転職サイトにはとりあえず登録しておいて損はないでしょう。
特化型転職サイト
特化型転職サイトとは、先ほど紹介した総合型の転職サイトは全く異なるアプローチで求人を集めている転職サイトです。特化型はその名称のように例えばある職種の求人広告のみを集めていたり、ある地域の求人のみを集めていたりと、1つのカテゴリに限定した求人が掲載されているのが大きな特徴です。
職種で言えばITエンジニアや看護師、医者などを専門に扱っている転職サイトが多いです。どちらかと言えば専門性が高い職種は特化型転職サイトが生まれやすい傾向にあります。
特化型転職サイトのメリット
特化型転職サイトのメリットは掲載されている採用情報にはずれが少ないことがあげられます。特化型転職サイトを選択し、転職をしている人はすでにどの業種に勤めるかなど、ある程度目標を絞れている人です。
そして特化型転職サイトも1つのカテゴリを重視して企業を集めています。ですからどの企業の情報もサイトを利用している人にとっては有益なものばかりです。
マッチング型サイト
近年増加傾向にある転職サイトがマッチング型の転職サイトです。マッチング型転職サイトでは、あらかじめサイトに自分の情報を記載し、登録しておくことによって同じサイトに登録し、新しい人材を探している企業にその情報が発信されます。
そしてその企業が探している人材と登録している人との情報がマッチングした場合、企業側からスカウトをしてもらうというシステムになっています。
マッチング型サイトのメリット
マッチング型サイト最大のメリットは自分でいちいち企業を探さなくて済むという点です。総合型の転職サイトも、特化型の転職サイトもスカウトのメールが届くことはあるものの、基本的には自分で採用情報をチェックし、気に入った企業に対して自分で履歴書などを出さなければいません。
一方マッチング型の転職サイトの場合は登録さえしておけば企業側からスカウトされるので自分で企業を探す必要はありません。
厳密には転職サイトではない転職サービス
転職の際に利用できるサービスは転職サイトだけではありません。実は転職サイトと同等の扱いをされてはいるものの、厳密には転職サイトではない転職サービスがいくつかあります。転職サイト以外の転職サービスの種類についても理解できていないと自分に合ったサイトを選ぶことができません。
転職エージェント
転職サイトと最も混同されやすいのが転職エージェントです。転職サイトでは基本的に自分で転職活動を行うことになりますが、転職エージェントは企業を探すためのサイトというよりも、サイト側から企業を紹介してもらうというシステムになっています。
転職エージェントのメリット
転職エージェントは自分が企業をいちいち探さなくてもエージェント側から登録した希望に沿った企業を紹介してくれるというのが最大のメリットでしょう。仕事をしながら転職活動をするとなかなか転職活動に十分な時間を確保できないことが多いですが、転職エージェントならば時間がない人でも利用しやすいです。
一方で自分では企業を選べないのでエージェント側との相性が悪いとなかなか採用試験を受けたいと思うような企業に巡り合えないという一面もあります。
ハローワーク
仕事を探す場所としてメジャーとなっているハローワークも、もちろんインターネット上で仕事を探すことはできます。しかしながらハローワークの場合、勝手に企業に対して求人応募することはできません。ハローワーク側に就職したい企業を伝え、紹介状を書いてもらってはじめて採用応募が可能になります。
転職サイトと転職エージェントのちょうど中間的な位置づけにあるのがハローワークと言えるでしょう。
ハローワークのメリット
ハローワーク最大のメリットは就職に関して全般的なサポートが受けられるという点です。ハローワークでは企業の検索や応募はもちろんですが、転職や就職に関しての悩み事や相談を無料で受け付けています。そして資格を取りたい人に対しては資格を取得するための職業訓練をおこなってくれます。職業訓練がおこなえるのはハローワークだけです。
転職サイトのチェックポイント
転職サイトの種類が理解できれば、自分にとってどんな転職サイトが適しているか、ある程度選ぶことができるはずです。気になる転職サイトが見つかったら今度は個別にチェックしていきましょう。チェックしておきたいポイントは以下のような項目になります。
まずは求人数をチェックしてみよう
気になる転職サイトや転職サービスで真っ先にチェックしておきたいポイントの1つがそのサイトにどれだけの求人数があるかです。求人数が多ければ単純に企業を選ぶ選択肢が広くなるので、自分が希望している会社を見つけやすくなります。
一般的に総合型の転職サイトはそれ以外の転職サイトに比べると求人数は圧倒的に多いです。求人数が多いと集まっている企業の質もバラバラなので中にはあまり有益ではない情報も掲載されてはいますが、求人数の多い転職サイトには登録しておきましょう。
転職サイトの得意分野を見極める
大手の総合型の転職サイトの場合はどの職種も万遍なく掲載されていますが、それ以外の転職サイトの場合はそれぞれ得意不得意があります。転職サイトの得意な分野を見極めるのも自分に合った転職サイトを見つけるための重要なポイントとなります。
明確に就職したい職種が決まっていたり、現在の職種でキャリアアップをしたいと考えている人の場合はその職種に特化した転職サイトを利用するとスピーディーに次の務め先を見つけることができます。
サポートや特典
その転職サイトでどういったサポートを受けられるのかも重要なポイントです。転職というのはなかなか周りの協力を得にくいものですから、転職サイトでさまざまなサポートやサービスが受けられると転職活動をする上でとても心強いです。
また近年では企業に就職した時にお祝い金をもらえるようなサイトも登場しています。同じ会社に就職するならば金銭面でのメリットを得られるかどうかで決めるというのも選択方法の1つです。
まずは自分の転職理由を明確に
転職サイトをはじめとした転職サービスにはいろいろなものがあり、自分の転職活動に適切なサイトを選べばとても心強い味方になってくれます。しかし自分自身の転職理由が明確になっていなければ自分に合った転職サイトや転職サービスを見つけることはできません。まずは転職する理由を整理することから始めましょう。